日本には、東北から九州に分布するアカハライモリと、琉球列島に分布するシリケンイモリとイボイモリの3種のイモリが生息しています。私は、アカハライモリとシリケンイモリの赤・黒色の腹模様について研究しています。(詳しくは、こちらへ)
ロシアからインドシナ半島まで東アジアに広く分布するTakydromus 属のカナヘビは、黒色や茶色、緑色を基軸とした様々な体色を身にまとっています。興味深いことに、これらの体色変異は、種間だけでなく種内にもみられ、なかには雄だけ、もしくは雌だけが光沢のある体色を発色する種も存在します。私達は、このようなカナヘビの体色の多様性について研究しています。(詳しくはこちらへ)
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サンゴヘビとは、警告色や擬態現象を説明するテキストに必ずと言っていいほど登場する新大陸に生息するヘビのことです。特徴は、赤、黄、白、黒色をベースにした横縞模様、どこから見ても危険な気配を感じさせます。じつは、日本の琉球列島にも、赤、橙、白、黒色の縞模様を持ち、非常に強力な毒をもつアジアサンゴヘビのグループが生息しています。ここでは、そんなアジアサンゴヘビのなかでも沖縄諸島に生息するハイの体色についての研究を紹介します(詳しくはこちらへ)。
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試行錯誤をともなう個体学習に比べ、他者やその産出物(例えば音声や匂いなど)の観察を基盤とする社会学習 は、学習効率が高く、獲得された行動が集団内に迅速に伝わります。また社会学習の存在は、昆虫類などの無脊椎動物から 霊長類まで幅広く知られており、近年、キイロショウジョウバエが学習モデルとして導入されたことで、その神経生理基盤や遺伝基盤が解明される日が急速に近づいています(ただいま準備中)。
ヒトだけが眠るわけではありません。現在、睡眠は、ヒトからショウジョウバエまで、動物界で普遍的にみられる行動として認識されはじめています。私達は、動物のみせる眠りの多様性の謎を明らかにするために、世界遺産で有名な “屋久島の森” に生息するヤクシマザルの睡眠について研究しています。(詳しくはこちらへ)
春から初夏にかけて繁殖するヒヨドリですが、屋久島には、年間をとおして定住している個体と、11月から12月にかけて島外(北海道や東北の山間部といわれています)から渡り鳥としてやってくる個体がいます。屋久島では、冬季に出荷を迎える柑橘類や根菜類に対する農害鳥獣としての側面をもっています。ヒヨドリによる農作物の被害額は、多い年で数千万円にものぼり、大きな問題となっています(詳しくはこちらへ)。
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研究をしていると、思いがけない発見をすることがたびたびあります。そんな予期せぬ発見についての紹介です。私は、イモリの警告色の多様性メカニズムを論じるうえで、イモリの警告色に対する認知・学習能力が、捕食動物種によって異なっていることを想定してきました。この前提条件を検証するために、様々なモデル捕食者とイモリとの対面実験を行いました。その過程で、モデル動物として用いたアライグマの特異な摂食行動(=毒餌こすり行動)を発見しました。アライグマは、餌動物が有毒な場合、それを地面にこするように転がします。アライグマは、この“こすり行動”を行うことで、毒をもった餌動物を食べることが出来るようになります。実際に、アライグマの“こすり行動”と同様の刺激をイモリに与えると、イモリのもつ毒量が減ることも確認できました。このアライグマの行動は、毒によって身を守っている餌動物への対抗テクニックの1つであると考えられます。余談ですが、この研究は、アライグマ=洗うクマ、というゴロの良さから、ある意味、評判がよろしかったようです。